調達コストのリスク管理(38)資源・商品の急騰と事前の備え
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- 日刊工業新聞
- 大崎将行
資源・商品の急騰と事前の備え ピンチ 事前の備えで好機に 【影響は不可避】 資源・商品価格の上昇が止まらない。非鉄に鉄鋼原料といった主要な商品価格は言わずもがな、農産品から木材価格に至るまでこの急騰の流れをくんでいる。結果として、川中の米卸売物……
資源・商品の急騰と事前の備え ピンチ 事前の備えで好機に 【影響は不可避】 資源・商品価格の上昇が止まらない。非鉄に鉄鋼原料といった主要な商品価格は言わずもがな、農産品から木材価格に至るまでこの急騰の流れをくんでいる。結果として、川中の米卸売物……
リスクに対する企業の姿勢評価 製造業「備えの不備」収支直結 【エネ価格上昇】 コロナショック以降の経済回復と各国の財政出動を受けて、資源・エネルギー価格の上昇が続いている。ワクチンが世界的に普及し、経済活動が新型コロナウイルス拡大前の水準に戻る……
電気料金、頭悩ます要因多く “事前の備え”無駄にならず 過去6回にわたって説明してきた「電気料金の従量単価のリスクならびにリスク管理」について総括しておこう。 【タイムラグ】 電気料金の従量単価は、燃料費調整制度の下、料金改定時点の燃料価格を……
電力の調達単価と燃料市場価格 最長9カ月のタイムラグ 燃料費調整制度で契約(燃調契約)している電力コストの従量単価については、火力発電燃料価格の変動分が燃調単価を通じて料金単価に反映されるが、燃料市場価格の変動が実際に料金単価に反映されるまで最長……
電力コスト、金融手法によるリスクヘッジ 値決め自由もハードル3つ 燃料費調整制度で契約(燃調契約)している電力コストの従量単価(燃調単価)のリスク対策は、電力会社と直接交渉して燃調単価を固定化する方法と、金融取引を用いてのリスクヘッジの二つの手法……
電力コスト、従量単価のリスク対策 「一定量」事前の値決め有効 【10―20%変動】 電力コストの従量単価の振れ幅(変動率)については、卸市場連動契約でない一般的な燃料費調整制度契約(燃調契約)でも、契約電力会社によっては年間10%、高ければ20……
燃調契約の電力コストのリスク 大きな振れ幅、単価上昇続く 【再確認する機会】 年明けから1月末までの電力卸市場のスポット価格の高騰により、卸市場に連動する契約(卸市場連動契約)で調達している需要家の電力コストの上昇が見込まれている。卸市場連動契……
電力コスト、契約形態の違いによるリスク 異なる要因見据え調達を 【単価が数倍】 昨年末以来、電力卸売市場では寒冷による需要増と、天候不順による太陽光発電の出力低下、発電燃料(LNG)不足などで需給が逼迫(ひっぱく)し、卸売価格が高騰している。昨……
電気料金の調達単価のリスク 実勢燃料価格の算出、難しい 【最も複雑な形態】 電気料金の従量料金単価は、燃料費調整制度という火力燃料の燃料価格変動を料金単価に反映させる仕組みのもと、料金改定時点の燃料価格を基準とした基準燃料価格と直近の実勢燃料価……
光熱費の調達単価リスク “作法”にのっとり管理可能 【「固定費」的扱い】 しばしば寄せられる調達コストのリスク管理についての問い合わせも、従来までは生産に直結する「直接材」に関する内容が多かったが、昨今では間接材、特に電気やガスといった「光熱費……
原材料価格の変動リスク 供給網で吸収、工夫凝らす 【ひも付き密接】 調達コストのリスクは、最終的には「売り手のコスト構造の変化」と川上から川下の各工程での原材料や素材・部品の「需給バランスの変化」によってもたらされ、特に原材料の需給バランスの変……
バックワーデーション 「受渡」調整で割安メリット 調達品の取引価格は二つのタイミングで決定する。一つは「いつ値決めするのか」という“値決め”のタイミング、もう一つは「いつ受渡するのか」という“受渡”のタイミング。調達品の取引価格はこの二つのタイミ……