テレビ東京「モーニングサテライト」新村が出演しました。
- メディア出演
本日は中東情勢を含むエネルギー市場動向に関して解説してきました。
テレビ東京スタッフの皆様、いつもありがとうございます!
現在中東で起きているイスラエルとパレスチナの対立は、幸か不幸かエネルギー供給に影響を与える地区での戦闘ではなく、エネルギー価格に対する悪影響は限定されています。また番組でも解説しましたが、リビアの産油量が回復していることが価格の下押し要因となっています。
イスラエル・パレスチナ問題は
1.第三国の仲介で戦闘中止
2.このままの膠着状態が続く
3.イスラエルがガザを陥落させる
という3つのシナリオがあり得ますが、今のところ1.の可能性が高まっておりエネルギー価格には下押し圧力がかかることが予想されます。
しかし、イスラエルを軸に問題が長期化する場合、アラブ諸国の反イスラエル感情を高め、武装勢力やテロ組織の行動が活発化する可能性があります。反イスラエル感情の高まりは反欧米感情の高まりに繋がるため、製油所等の石油関連設備への攻撃もその可能性を高め、原油価格の上昇要因となり得ます。
最悪のシナリオは3.の場合ですが、恐らく反イスラエル感情の高まりを考えると、ここまでの過激な選択は取られないと予想されます。
仮にそうなった場合、行き場がなくなったハマスが流浪し(といってもハマスはガザに根差す政党であり、簡単にガザを放棄することはないと思いますが)、ISILが展開する地区等に流入、この地区がテロ組織・武装組織の温床になることが懸念されます。
しかし、価格が上昇する、ということはそれに伴う景気悪化によって将来の需要が減少し、価格が急落するということもあり得るわけです。ですので、どこまで上昇するか?を考えることも重要ですが、同時にその後の景気後退や価格の下落、といった両面のリスクを意識しておくことが重要であると考えられます。
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