日経CNBC「デリバティブマーケット」に新村が出演しました。
- メディア出演
日経CNBC解説終了しました。
河野さん、スタッフの皆様、ありがとうございました!
原油・原油・原油の毎日でしたが久しぶりにベースメタルの解説でした。基本的にベースメタルも見通しは同じで、足元の新興国経済の混乱やドル高の進行、ギリシャ問題の拡大懸念、中国の人口動態ピークアウトの影響、これに加えて原油価格の下落が生産コストを押し下げ、価格を下押ししています。昨日・一昨日の下落は先週の後半に指摘が出ていたプットオプションの権利行使に絡むものだと考えていますので、影響は一時的でしょう。
いずれにしてもこの上期中は生産調整と、原油価格が反発するのが恐らく下期(7月以降)になることからさえない展開になると思います。この上期を無事に過ごせばインドネシアやインドの需要が顕在化すると予想されますので価格は戻ることになるでしょう。(ベースメタルの種類にもよりますが)概ね、年初の水準+α程度に年末には回復すると考えています。
いくつかのリスク要因がありますが、目先のイベント系のリスクとすれば、ギリシャの議会選挙が挙げられるでしょう。支持率で他をリードしている急進左派政党スィリザの党首、ツィプラス氏は「ユーロは脱退しないけど、債務は半分ぐらいまけろ」と言っています。それが通るなら、その他の債務国も同様の主張をしかねず、市場は混乱することが予想されます。欧州の景気後退・中国への波及とユーロからの資金逃避によるドル高で、ドル建て資産であるベースメタル価格には顕著な下押し圧力が掛かることが予想されます。
しかし、この政党が単独過半数を取れるわけではないと予想されること、強気の発言をしてみても現実的にはトロイカの要求に従わなければならないことからこの問題が大きな問題に拡大する可能性はさほど高くないと考えています。