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日経CNBC「デリバティブマーケット」に新村が出演しました。
  • メディア出演

日経CNBCでの解説終了しました。
分林さん、スタッフの皆様ありがとうございました!

実は日経CNBCで金の解説は初めてなんですね。

今日は日経CNBCさんからの依頼で、金相場の方向性というよりもリスクに関して説明させて頂きました。相場のリスク要因やリスクシナリオの整理は弊社の本業なので、実はいつもよりもしゃべりやすかったりします。

金はこの10年で安全資産としてのステータスを確保しました。これにはまずETFが株式市場に導入されたことが大きいと考えています。以前であれば、株を売ってその後、資金を別の口座に移して金を購入...ということをしなければならないわけですが、株の銘柄入れ替えと同じ感覚で金に投資が可能になったからです。このパイプができたことが株と金の市場を結びつけたと考えています。

また、金はアルミや銅等の鉱業金属と異なり、実需よりも投機の比率が高い金属です。そうなるとどうしてもその他の市場動向に価格が左右されやすくなります。具体的には為替や上記の通り株価動向です(ドル高が金価格の下落につながる仕組みに関しては、また別の機会に説明いたします)。期待インフレ率と名目金利の関係も金価格に重要な影響を与えます。

という前提で比較的長い期間で株価動向と金価格を比較してみると、株価が何らかの「ショック」で下落した時に金価格が上昇していることが分かります。以前は債券が買われるだけでしたが、安全資産としてのステータスを確保したが故にこういったことが比較的分かりやすく起きている訳です。

現在、株価は上昇しています。私は株の専門ではありませんが、VIX指数の低下が長期化しているとき、市場参加者は過剰にリスク資産、特に株への投資を膨らませる傾向があります。そして長期にわたるVIX指数の低下後には「何らかのリスクが顕在化する可能性」が高まると考えられます。そのように考えると、1,200ドルを切り、割安感がある金を株下落のプロテクションとして購入することも十分選択に入ると言えるでしょう。

ギリシャやロシアの問題、中国の不動産バブル崩壊といったリスクが顕在化する可能性が排除できない以上、何らかの資産価格下落への備えが必要な時期に来ていると思います。