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【(再)飛行機に乗るとツイてない-最終回】
  • 新村ブログ《油売りのひとりごと》

そしたらですね。 
テレビのドラマか、映画でしか聴いたことの無いセリフが聞こえてきた。

「船がでるぞぉーーーーっ!!」 
「まってぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」

本当に転がり込むように船に飛び乗った。 
船長さん、有難う!! 
でもあそこで俺を乗せてくれていなかったら
一生、恨んでいたと思う。 

とにかく、朝一の飛行機を乗り逃したことは
当時の課長に空港から電話で連絡していたため
とにかく携帯で(その頃は携帯電話の出始め。持ってて良かった)
課長に連絡した。

課長「新村君、今、どこにいるの?」 
私「今は海の上です」 
課長「え?海の上???」

かくかくしかじかでこうなりました、と説明したところ

課長「すごいねぇ。スパイみたいだねぇ。007みたいだねぇ」 
私「すごくないですッ!!」
課長「すみません」

よく考えたら、なんで課長は私に怒られなきゃならないのか。
怒られるのはこっちである。
今、謝ります。すみません。
10年越しの謝罪。

次に支店に電話。

後輩「今どこですか?」 
私「海の上だ!詳しい説明は後で」 
後輩「え?海の上ですか!?」 
私「そう、港に車で来てくれっ!!大至急!!!」
後輩「了解しましたッ!!」

なんだか上の会話だけ切り出すと、「踊る大捜査線」みたいだ。 
こうして支店では「海から来た男」と呼ばれた(呼ばれてないって)。
 
この苦い経験以降、浜松町でチェックインした後は
チケットを3回確かめるようにしている。 
もちろん声出し、指差し確認でね。

と、言うことで今回の教訓。

「分からないまま放っておくと、大変な事になる」 
「そばにいる係りの人は、そういう
ダメな人のためにいるんだってこと」 

さらにこのオリジナルの雑感には書いていないが
よくわからないけれど、これ以降、
飛行場には1時間以上前に行くようにしている。
それが私が、飛行機よりも新幹線に乗る
最大の理由である。
(終わり)