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【元祖・タイの楽しいご旅行は-その4】
  • 新村ブログ《油売りのひとりごと》

30分というのはウソである、という事が分かった。
この男、相当適当である。 
とにかく旅程表に書いてある時間を信じて
「後1時間30分かかる」と思って時間をつぶす。

ソムチャイは日本語が達者なのだが、どこで勉強したのか、
やたらと不思議な言葉を使う。 
でも、少なくとも私がしゃべる英語よりはうまい。
私の英語はボビーオロゴンの日本語に似ているらしいですから(NOVAの先生談)。

ソムチャイ「タナカさんは、バイキング・ケイブ(海賊の洞窟)に行きたいですか」

山口は旅行中ずっとタナカさんと呼ばれていた。

以前の雑感で説明したとおり、外国人から見れば日本人はみな、
「タナカ」であり、母親はゲイシャであり、
父親はショーグン、おじさんはニンジャなのだ(偏見)。

バイキング・ケイブ?なんだろうか?

私「バイキング・ケイブには何があるんですか?」 
ソムチャイ「そうですねぃ。そこには海賊が住んでいます」
ええッ!!!Σ( ̄ロ ̄lll) 海賊が住んでる!?

ジャック・スパロウか?
そんなところもちろん行きたくない。

ソムチャイ「行きたくないですか?そこには海ツバメも住んでいました」

....今、海賊が住んでいて、海燕が住んでいたところ。
海賊が海燕を追い出して住んでいるのだろうか!?

ソムチャイ「私は明日、行ってきました」

あぁ、そういうことか。彼には時制の概念がないのである。
まとめれば、

「昔海賊がそこに住んでいて、今は海燕が巣を作っている」

ということらしい。
我々が話す英語も、恐らくこんな風に聞えているのだろう。
軽く反省しつつ、話を続ける。後どれぐらいでつくのだろうか。

ソムチャイ「それは30ぷんぐらいです」

でた、30ぷん。

要は彼は時間を説明する言葉は「30分」しか知らないらしい。
と、話している間に本当にあと30分で島に到着するところまで来た。
 
そのときソムチャイが鞄からやおら地図を取り出し、
ピィピィ島の説明を始めた。 
(続く)