米統計改善を受けたドル高で続落
- MRA商品市場レポート
2026年2月3日 第3156号 商品市況概況
◆昨日の商品市場(全体)の総括
「米統計改善を受けたドル高で続落」
【昨日の市場動向総括】
昨日の商品市場は非鉄金属やエネルギーが大幅に下落、貴金属も続落した。一方で畜産品などのセクターは物色されて水準を切り上げた。
ウォーシュ氏指名報道からドル高の流れとなっていたが、昨日発表された米ISM製造業指数が52.6(市場予想 48.5、前月 47.9)と大幅に改善したことで米景気の先行き懸念が後退、ドル高に弾みが付いたことが総じてドル建て資産価格を押し下げる流れとなった。
ISM製造業指数の内訳を見ると、ヘッドラインの数字の改善に最も寄与したのが新規受注(寄与度+1.9)であり、次いで生産(+1.0)、雇用(+0.7)となっている。受注・生産・雇用の回復は景気が順回転している可能性を示唆するものだ。
ただし、仕入れ価格指数は59.0(前月58.8)と上昇しており、引き続きインフレが沈静化していないことを示唆している。ただ前年比での物価上昇ペースは鈍化しており、次期FRB議長のウォーシュ氏はQT肯定派であることを考えると今後、選挙を意識して大規模なバラマキ(関税の還元)が行われ無ければ、インフレが加速するということにはならなくて済むと考えられる
なお、週末に発表された中国の製造業・非製造業PMIは大幅に悪化しており、同国の置かれている状況が厳しいことを示唆している。
昨日はインドと米国が関税交渉で合意したというニュースが流れた。この関税合意は25%の関税が課されるとしていたインド経済にとってはプラスであり、米国との対立回避は慢性的に財政赤字となり、国内のインフラ投資の資金を確保しなければならないインドにとっては小さくない恩恵をもたらすと予想される。
同時にインドはロシア産原油の購入を停止すること、代わりに米国産やベネズエラ産の原油購入を約束した(トランプ氏の発言であるため、鵜呑みには出来ず)とされる。
この場合、代替原油が確保されているためグローバルな需給はフラットだが、ロシア排除の動きが強まれば原油価格の上昇要因となる(ウラルには下落要因)。
日本では大きく取り上げられたニュースだが、南鳥島近海でレアアースを含む泥土の引き上げに成功したと日本政府は発表している。「将来の」レアアースの供給網整備に小さい一歩を踏み出したと言える。
ただし、タイムライン的には仮に商流に乗ったとしても2030年頃とみられ、コスト面でも利用可能かどうかは微妙である。ただ高くても生産することでサプライチェーンの急な途絶リスクは低減出来るほか、その生産に目処が立てば対中国での交渉カードとなるため、結果がどうあれ、開発は進めるべきだろう。
本日の見通し、昨日のセクター別動向と本日の見通し、マクロ見通しのリスクシナリオ、本日のMRA's Eye、主要ニュース/エネルギー・メタル関連ニュース/主要商品騰落率/主要指数/市場の詳細データPDFは、有料版「MRA商品市場レポート」にてご確認いただけます。
【MRA商品市場レポート】について