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リスク選好回復とドル安で堅調
  • MRA商品市場レポート

2026年1月23日 第3148号 商品市況概況

◆昨日の商品市場(全体)の総括


「リスク選好回復とドル安で堅調」

【昨日の市場動向総括】

昨日の商品市場は、エネルギー関連が下落した一方で、その他の商品は総じて堅調な推移が目立った。

トランプ大統領が欧州への制裁を見送る方針を示したことや、米経済統計が底堅い内容だったことが背景。一方で、トランプ氏が「米国債を売却する国には制裁を課す」と発言したことで、ドルの信認低下からドル安が進行。これがドル建て資産価格を押し上げる結果となった。

昨日発表された米経済統計は、米国の雇用と個人消費の堅調さを裏付ける内容であった。GDPは遅行性の高い統計であるため言及を避けるが、11月の米個人消費支出は前月比+0.3%(市場予想+0.4%、前月+0.1%)と、予想を下回ったものの前月からは回復。

実質消費も前月比+0.3%(予想+0.3%、前月+0.3%)とプラス圏を維持した。

雇用関連では、米週間新規失業保険申請件数が20.0万件(予想20.9万件、前週19.9万件)と前週から微増したものの、市場予想は大きく下回った。失業保険継続受給者数も184.9万人(予想189.0万人、前週187.5万人)へと減少している。

総じて米雇用環境は改善基調にあり、個人消費も底堅い。この状況下で積極的に利下げを行う緊急性は乏しく、FRBも当面は現状維持で様子を見る形になるだろう。

こうした当局による安定的なオペレーションの一方で、支持率低下に喘ぐトランプ政権は、各方面で強引とも取れる政策を打ち出している。

特にグリーンランド問題に関しては、ルッテNATO事務局長の懐柔策もあり、以下の内容で合意した模様だ。

●北極圏の安全保障強化(ロシア・中国の影響力排除)

●1951年の米デンマーク防衛協定の更新・拡大(米軍のアクセス拡大、ミサイル防衛設備の設置、鉱物資源へのアクセス確保)

●NATO極北7カ国による共同防衛の強化

●非NATO諸国による鉱山開発の禁止

もっとも、グリーンランドの資源権益を、デンマークを介さずNATO事務局長が決定できる根拠については不透明さが残る。

こうした合意を受け、トランプ氏は「我々は望むものを、何の代償もなく手に入れることができる」と発言している。しかし、この独善的な姿勢に諸手を挙げて賛同する国が果たしてどれだけいるだろうか。

さらに、ガザ再建に関する「平和評議会」が立ち上がったが、その運営メンバーはトランプ氏の娘婿であるクシュナー氏をはじめ、身内で固められている。

加えてトランプ氏は、この機能をガザ以外にも拡大する意向で、自身がこの評議会の「永久議長」に就任すると宣言。10億ドル以上の出資金を条件に「常任メンバー資格」を与えるとしている。集められた資金はすべてガザ再建に充てられるというが、その詳細は依然として不明だ。

個人が代表を永久に務める国際機関に対し、多額の拠出を行う先進国は限定的だろう。実際、この評議会への参加を検討しているのは、専制国家や資源国が中心となっているのが実情である。


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