米CPI弱く緩和期待でリスク選好・上昇
- MRA商品市場レポート
2025年12月19日 第3126号 商品市況概況
◆昨日の商品市場(全体)の総括
「米CPI弱く緩和期待でリスク選好・上昇」
【昨日の市場動向総括】
昨日の商品価格は軒並み水準を切り上げるものが目立った。注目の米CPIが市場予想を下回る内容となり、米利下げ期待が高まったこと、それを受けたハイテク関連株の買い戻しが市場の楽観を誘い、リスク資産を物色する流れとなった。
発表された米CPIは総合指数が前年比+2.7%(市場予想+3.1%)、コア指数が+2.6%(+3.0%)と大幅な減速となった。これであれば現在の政策金利をあと▲1%程度引き下げても良さそうではある。
しかし統計には非常に問題も多い。例えば帰属家賃(持ち家を持っている人が実際に家賃を払っていないにもかかわらず、借家に住んでいたとして同じ住宅サービスを受けているとした場合の仮定の家賃)は前年比+3.4%(9月+3.8%)と大幅な低下となった。
この通りであれば住宅価格も下がり、利下げを肯定する内容となる。特にCPIの4割を占める住宅関連が前年比+3.3%と9月の+3.6%から大きく低下している。
しかし、住宅価格が前年比+3.0%(9月+3.6%)から急低下、帰属家賃も+3.4%(+3.8%)と急低下しており、これまでのデータの連続性を考えるとかなり違和感がある。
一方、足元の賃料の指標であるジロー指数を見ると、11月が前年比+2.3%、9月が+2.6%なので0.3%程度低下しているため、この程度の低下があってもおかしくないと言えばそうであるが、一部の指摘では10月の帰属家賃の前月比変化を「ゼロ」と仮定して計算を行っていることが指摘されている。
そもそも今回の統計の集計が11月14日から始まり、ブラックフライデーなどのホリデーセールスの割引価格が過度に反映された可能性はある。結局1月に発表される統計を待つ必要がある。米労働統計局自身も統計が歪められていることを認めている。
とはいえ、利下げの可能性を否定するものではないことから株式市場はこれを楽観、買い戻しが優勢となったようだ。
本日の見通し、昨日のセクター別動向と本日の見通し、マクロ見通しのリスクシナリオ、本日のMRA's Eye、主要ニュース/エネルギー・メタル関連ニュース/主要商品騰落率/主要指数/市場の詳細データPDFは、有料版「MRA商品市場レポート」にてご確認いただけます。
【MRA商品市場レポート】について