雇用統計は判断難しく株安で調整する商品目立つ
- MRA商品市場レポート
2025年12月17日 第3125号 商品市況概況
◆昨日の商品市場(全体)の総括
「雇用統計は判断難しく株安で調整する商品目立つ」
【昨日の市場動向総括】
昨日の商品価格はその他農産品、畜産品、PGMなどが上昇したがその他の商品は総じて軟調な推移となった。注目の米雇用統計はある程度予想はされたことであるがノイズが多く、強弱つきかねる内容であったが、「総じて良い内容とは言えない」という判断で株を通じてリスク資産価格の下押し要因となった。
景気循環系商品や貴金属セクターは株価との連動性が高まっているため、昨日の株の下げは売り材料になった。
現在、FRBが利上げをするのかしないのかという点が焦点になっているが、昨日の雇用統計では「利下げは行うが、回数を大きく変更するまでには至らず」という判断になったとみられる。
政府閉鎖の影響でノイズも多く、現在取得出来るベースで、家計調査のアンケート回収率は11月が64.0%と9月の68.9%から▲5ポイント近く低下している。事業所調査の回収率は9月が最終だが42.1%と8月の43.8%からやはり低下している。
これらの回収率低下は統計の誤差を生むことになるが、実際の統計はこれよりも弱い可能性がある。というのも、この2年近く米雇用統計の速報からの変更はほぼマイナスが続いて居るからだ。
その点ではFRBミラン理事が主張するように、利下げを加速することは間違った選択では無い可能性が出てくる。実際、求人・失業レシオは閾値の1を超えていたが、再び1を下回った。原油価格やコアCPIには下押し圧力となるだろう。
1月会合で▲25bp利下げされての3.25-3.5%にFF金利が引き下げられる確率をFF.金利先物を元に確認すると25.5%(前日24.4%)であり、前日からさほど変わっていない。上述の通り市場のスタンスは変わっておらず、新たな材料を待ちたいということだろう。
ただ、引いた目で見た場合、世界の2大経済国である米中の景気は今、減速方向にあり、循環的には来年3月頃まで減速してもおかしくないため、リスク資産価格には下押し圧力が掛かりやすく、それを利下げを含めた金融政策がどの程度支えるのか、というのが今後数ヵ月を占う上でのポイントになるのではないか。
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