米株調整で下落する商品目立つ
- MRA商品市場レポート
2025年12月16日 第3124号 商品市況概況
◆昨日の商品市場(全体)の総括
「米株調整で下落する商品目立つ」
【昨日の市場動向総括】
昨日の商品価格は貴金属セクターと畜産品、穀物セクターの一角、銅などが上昇したが、その他は総じて水準を切り下げる動きとなった。
FOMCを無難にこなし、クリスマス休暇を目前に控えた市場参加者がポジション解消の売りを入れたためと考えられ、ほぼ、米株の動きに連れる動きとなっている。
結局の所、コロナショック時にトランプ政権・バイデン政権が発動した過度な量的緩和により資金が市場に滞留、先日FRBが決定したTビル購入も、目的は短期市場の安定化が目的であるが、株式市場ではなぜかQEと捉えられているフシがあり、それがリスク資産価格を高止まりさせている状況。
しかし、株式市場を主体に商品価格が変動する状況になっているため、株が利益確定などで調整する局面では下落しやすい。しかし同時に緩和マネーの滞留から大きな調整になっていないというのが現状だろう。
現在、市場では利下げか打ち止めかをFRBがどのように判断するかを注目しているが、金融正常化の中での利下げ、雇用環境悪化の中で予防的な利下げがある程度肯定される状況にあることは間違いが無いが、この利下げがインフレを助長し、逆に長期金利の上昇圧力となる可能性はある。
また、適切な利下げが行われ無かった場合、何らかのショックが顕在化する恐れはある。
市場参加者はリーマンショックのようなシステミックリスクは安全網整備で発生しないと想定しているが、この金融システム以外のルートで資金調達をしている企業(特にAI関連の上場を狙っている中小テック企業)は多く、特に上場を想定している場合はレバレッジを掛けるため、債券などの金利に影響を受ける手段での調達比率が高くなる傾向がある。
そのため、金利が高止まる中だと資金調達が困難になり、破綻する所も出てくるだろう。そしてそういった企業ヘの貸し手の主体は、当局の救済対象ではないファンド勢であることも多いため、十分な注意が必要だ。
近年話題になっているプライベート・クレジットも、米保険会社はかなり積極的に投資を行っているため、二次被害拡大のリスクは無視出来ない。来年の重要なリスクは(今年もそうだったが)、「金利」だろう。
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