高値維持の商品目立つ
- MRA商品市場レポート
2025年12月8日 第3118号(簡易版)商品市況概況
◆昨日の商品市場(全体)の総括
「高値維持の商品目立つ」
【昨日の市場動向総括】
昨日の商品価格は上昇後下落した商品が目立った。セクター別の傾向では前日と同様、その他農産品と穀物、発電燃料の一角、中国の鉄鋼セクターが軟調。金・プラチナは調整したが銀・パラジウムは前日比プラスで引けている。
昨日は米国時間オープンから株価が堅調でありリスク資産全体が水準を切り上げる展開になり、原則、コモディティセクターもこれに追随する形となった。しかし発表された米個人支出が前月比+0.3%(市場予想+0.3%、前月+0.5%)と先月から減速、実質支出も前月比±0.0%(+0.1%、+0.2%)と減速したことに加え、PCE価格指数(総合)が上昇したことから金利が上昇し、需要減少とインフレ維持で株が急落した。
その後、同時に注目されていたミシガン大学消費者マインド指数が53.3(市場予想 52.0、前月 51.0)と改善したことを受けて株価が持ち直したため、それに支えられる形で下げ幅を削る展開となった。
昨日の米統計は雇用関連統計ではなかったが、消費関連はじりじりと減速、実質消費も減速傾向にありやはり関税の影響や、この状況でも商品価格が高止まりしていることに伴うコスト高が価格を押し上げている。
市場は12月の利下げは確実と見ているが、連続利下げを見込む市場参加者は限定されている。上述の通りやはりインフレは根強く、仮に物価が下がったとしても緩やかなものに止まる可能性があり、更に、量的緩和解除終了と利下げはファイナンシャルな面でリスク資産価格を押し上げやすいからだ。
利下げを主張していたウォラー理事も12月利下げ以降はライブ、としており、次期FRB議長の可能性が高いハセット氏も12月利下げは主張しているものの、その後についてはコメントをしていない。
昨日もコメントしたが、米国民のインフレに対する不満は高まっており、トランプ大統領の支持率は低下している。これを払拭するために来年はバラマキを行う予定であるが、ベッセント財務長官が指摘しているように、「関税ではインフレにならないが、バラマキはインフレを誘発する」ためそのリスクは小さくない。
高市政権もほぼ同様の政策を、政策ブレーンが主張しているが現在の政策を維持した場合、インフレになりやすい。ガソリンの暫定税率撤廃などは低所得者層、特に、車が生活インフラとなっている地方の低所得者層には慈雨となるが、それに伴う消費増加はやはりインフレとなって跳ね返ってくるため、非常に難しい。
結局、これまでの政権の政策(石破・岸田のみならず、それ以前の政権全て)のツケを払わなければならなくなっている、といえるだろう。政策の舵取りは非常に難しい。
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