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トランプ発言を受けた株安とドル高で調整
  • MRA商品市場レポート

2026年1月8日 第3138号 商品市況概況

◆昨日の商品市場(全体)の総括


「トランプ発言を受けた株安とドル高で調整」

【昨日の市場動向総括】

昨日の商品価格は景気循環系商品が軒並み水準を切り下げ、景気に連動し難い農産品セクターが総じて堅調な推移となった。

そもそも取引序盤から調整圧力が強まっていたが、トランプ大統領が防衛関連企業に対して精算や研究開発費を増やさなければ自社株買いや配当を行ってはいけない、金融機関が一戸建て住宅を保有して賃貸に回す取引を認めない、といった発言を受けて株価が大きく調整したことが影響したとみられる。

AIセクターの楽観を背景に上昇していた株価であるが、AI関連のニュースを見るに直ちに下落するような材料が見当たらない。あるとすると金利が引き上げられたり、昨年よく見られたことであるが政府が関与して強制的に現状を変更する場合であるが、昨日に関しては後者が顕在化する可能性が意識されたとみられる。

トランプ政権も結局、バイデン政権と同様、インフレに苦慮しており生活苦の国民からの支持率は上昇していない。それに対応しなければならないため昨日のような発言となった。

結局、関税政策は当初の予想通り中堅・中小企業、特に輸入関連企業の重石となっておりそれはそのまま消費者の負担となっている。まだ米国の場合は実質賃金がプラスであるため大規模な反政府行動が起きている訳ではない。なお、トランプ政権のネット不支持率(不支持-支持率)は実質賃金との連動性が高く、足元実質賃金がやや上昇しているためネット不支持率はやや低下(支持率改善)している状況。

それとは別に、トランプ大統領の政治的な支持母体であるMAGAメンバーからすれば容認されない軍事行動を加速させている。小職は外交戦略の専門家ではないためこれまでに得られた情報を元に状況を整理すると、恐らく1.国内のインフレ問題の解消(貧富の差拡大による国内の不安定差)、2.覇権を争う中国とのデカップリング、の2つの軸で考えなければならない。

1.に関してはITや金融セクターなどに富が偏在している状態を解消しなければならないが、これまで民主党政権も共和党政権もこれには手をつけてこなかった。選挙の際の重要なパトロンであるためだ。

しかし、民衆の離反でバイデン政権が失脚したことを考えると対応せざるを得ないというのが実情だろう。しかし、関税引き上げで増加した歳入を低所得者層に還元した場合、購買力が更に改善してインフレになる可能性は高い。


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