強弱まちまちの米統計を都合良く解釈 リスク資産価格上昇
- MRA商品市場レポート
2025年12月4日 第3116号 商品市況概況
◆昨日の商品市場(全体)の総括
「強弱まちまちの米統計を都合良く解釈 リスク資産価格上昇」
【昨日の市場動向総括】
昨日の商品価格はその他農産品や穀物などが下落したがその他の商品は上昇した。米ADP雇用統計が雇用環境の減速を示唆する内容であり、現在、雇用情勢を重視して金融緩和の判断をするとみられるFRBの利下げ観測が強まったことが材料となり、金利低下・ドル安・バリュー株上昇、となったことが投機的な買いを誘ったため。
また、ADP雇用統計の後に発表されたISM非製造業景気指数は52.6(市場予想 52.0、前月 52.4)と市場予想を上回り好調だったが、こちらはリスク資産にとっては都合良く、良い材料として扱われた感。
指数の内訳を見ると。仕入れ価格指数は65.4(68.0、70.0)と低下、新規受注は52.9(前月56.2)と減速したが閾値の50は上回った。FRBが注視する雇用は48.9(48.2)と、閾値の50を下回ってはいるが改善している。
米政府閉鎖で少し前のデータになるが、「米国生まれ」の雇用者数はトランプ政権発足後から増加しており、外国生まれの雇用者数は減少傾向にある。
もちろん、そもそも米国生まれの雇用者数の方が外国人労働者の4倍近くあるため比較が難しいのだが、恐らく雇用関連統計が弱いのは、こうした外国人労働者の減少に拠るところが大きいと考えられる。
これは過去の統計であるため、直近の状況は異なる可能性がある。比較的直近の雇用情勢を反映しやすい、Indeed社の求人指数を見ると改善傾向が続いている。
一方、ADPの週次雇用統計では雇用者数は減少している。得られる統計を総合して考えると、雇用環境の減速は確かだが、そこまで悪化している訳ではない、ということになろうか。
FF金利先物ベースでは、1月時点では完全に利下げを織り込み、2回目があるとすると6月頃ということになる。今回のFOMCで利下げに関して突っ込んだ説明があるかどうかだが、以前、ウォラー理事がコメントしたように「12月は利下げ、その後はライブ」というのがデフォルトだろうか。
ただし、トランプ大統領が推すハセット氏がFRB議長に指名される場合、年初に指名すると発言していることから年明け以降、過度に米国の利下げ期待が高まり、ドル安・リスク資産価格高が発生する可能性はある。
これまでほとんど影響を及ぼさなかった日米金利差が再び材料になる可能性はあるだろう。
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