AI関連株売られ総じて調整
- MRA商品市場レポート
2025年11月18日 第3104号 商品市況概況
◆昨日の商品市場(全体)の総括
「AI関連株売られ総じて調整」
【昨日の市場動向総括】
昨日の商品価格はその他農産品や穀物など、景気に直接影響を受けない銘柄が物色されたが、非鉄金属を含む金属セクターは大きく水準を切り下げた。これまでこのセクター価格の上昇ドライバーの1つであった株価が、エヌビディアなどの決算を控えた利益確定・ポジション調整の売りに押される中、これに連れる流れとなった。
なお、前日に大きく上昇していた原油などは調整売りに押されたが底堅い推移。発電燃料は極渦発生見通しに伴う北半球の厳冬観測が価格を押し上げているがまだ小幅な上昇に留まっているという印象である。
現在市場では「AIはバブルだ」という意見が徐々にマジョリティになっているが、半導体出荷ペースは過去のトレンドの範囲内に収まっており、過度に出荷が加速した2000年初頭のITバブルの時ほどの過熱感は実は出ていない。
ITビジネスが伸張して浸透したように、AI分野はこれからも成長すると考えられる。米国が過度に投資を行っているが、これを止めてしまうとバブル発生も辞さない形でAI・量子コンピュータなどの分野に投資を進める方針である中国に負けてしまうからだ。
それに乗ってトランプ大統領は自身のファミリービジネスを潤わそうとしているが、「米国」にとってそれは、米中の大きな対立の流れの中では些末なこと、という整理をしていると考えられる。
ただし、株価がスピード違反で急騰してきたため、ここで一旦調整が入るのは自然な流れだろう。それ以上に問題は、上がる株価を前提にその他の商品も上昇していたことである。上述の通り非鉄金属が良い例だろう。
本日の見通し、昨日のセクター別動向と本日の見通し、マクロ見通しのリスクシナリオ、本日のMRA's Eye、主要ニュース/エネルギー・メタル関連ニュース/主要商品騰落率/主要指数/市場の詳細データPDFは、有料版「MRA商品市場レポート」にてご確認いただけます。
【MRA商品市場レポート】について