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雇用関連統計を材料に利益確定売りに押される
  • MRA商品市場レポート

2025年11月7日 第3097号 商品市況概況

◆昨日の商品市場(全体)の総括


「雇用関連統計を材料に利益確定売りに押される」

【昨日の市場動向総括】

昨日の商品価格は石油製品価格と非鉄金属セクターが上昇したがその他は総じて軟調な推移となった。朝方から断続的にドル安が進行したことが全体の地合を強気に傾けており、米国時間に入ってからの株高で上昇したものの、民間の雇用関連統計が悪かったことで急速に水準を切り下げた。

石油製品は前日比で大きなプラスだが、世界的に中間留分の在庫水準が低い中、ウクライナがロシア製油所の攻撃が成功したと報じられたことが、広く石油製品価格を押し上げる形となった。

非鉄金属価格は株価との連動性が高かく、昨日の相場展開であれば下落してもおかしくないが、時間的に折り込みきれなかったことや、ドル安が急速に進行したことが価格を支える形となった。

全体の市場動向を俯瞰すると、投機筋が入り難い市場(発電燃料・中国鉄鋼・鉄鉱石市場)を除けば株価上昇などを材料に乱高下する金融相場になっている、という印象である(株で言うところの流動性相場)。

結果的に金融政策動向と、それを受けた株価動向に価格が左右されやすいということだ。

ただ、エネルギーに関してはそれ以上に需給ファンダメンタルズが意識されており、水準は年初から切り下がっている。正直、原油価格の動向が今の米景気(延いては世界景気)を反映している可能性が高く、この水準が低下しているということは景気の減速を示唆している。しかし、直近の各国PMIをみるに景気が底堅いことから、原油価格もそれを反映していると考えられる。


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