CONTENTSコンテンツ

【(再)飛行機に乗るとツイてない-その1】
  • 新村ブログ《油売りのひとりごと》

弊社レポートの愛読者の方から

「昔のまだ元気だったころの面白いネタを
知らない人が多数いるから、久しぶりにリバイバルをやってほしい」

という依頼があった。
確かにメルマガの読者がこの数年で数千人に増えていることを考えると
古いネタを紹介したほうがいいかもしれない。

その方は「飛行機シリーズ」をご所望だったので
今日から飛行機シリーズ(その1)をご紹介します。

ではいきましょう。

チャンギ空港からシドニーに出張した事がある。
シンガポール在住の人は知っていると思うが
チャンギ空港で買うタバコは安い。
シドニー向けのお土産として、行きの空港でタバコを購入した。

これがいけなかった。

なんと、恐らくそのときなのであるが
帰りの航空券を落としてしまったのだ。
フライトまであと10分。時間がない。

どうしようか散々悩み、空港職員に聞いてみた。

「ああ、行きの航空券をなくしたんじゃないだろ?
じゃあ、心配するな。No worryだ。すぐ飛行機に乗れ」

そうか。No worryなのかと信じて飛行機に乗った。
これが全ての間違いの始まりであった。

その時はいろいろツイて(?)いて、というかダブルブッキングで
ビジネスクラスにアップグレードされていたのだ。
初めてビジネスクラスで行く出張。

航空会社の宣伝にある「あなたにビジネスクラスのサービスを」
なんてキャッチコピーが耳に心地よく聞える。
で、悠々と飛行機のビジネスクラスに乗り込み、CAと話をした。

「やっぱりビジネスクラスは違うね」
「有難うございます」
「ところで、なんだけど、帰りの飛行機のチケットをチャンギ空港でなくしてねぇ」
「えッ!?」

CAの顔色が変わる。
え?No worryなんじゃないの!?
と思って聞いてみたら

E-Ticketでない限り、空港で再発行はしてもらえないとのこと。
しかもこのとき日帰り出張だったので
場合によってはキャンセル待ちの席として売られてしまうかもしれないので、
シドニーについたらすぐにカンタスのカウンターに行ってくれと言われてしまった。

随分話が違う。
No worryではなかったのか?
しかも実のところ、日帰りした後、
新婚旅行でシドニーに行く予定であったのだ。

となった瞬間、

「ビジネスクラスのおもてなし」

は、どうでもよくなってきた。
そのとき映画でやっていたのが「ファインディング ニモ」である。

遠くに連れ去られてしまった子供のクマノミを、探す話だ。
ニモを見つけたとき、頬を涙が伝った。

「ファインディング・マイチケット」

無事、シンガポールに帰国できるのだろうか...。
(続く)