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ドル高・株安が価格を下押し
  • MRA商品市場レポート

2025年8月20日 第3040号 商品市況概況

◆昨日の商品市場(全体)の総括


「ドル高・株安が価格を下押し」

【昨日の市場動向総括】

昨日の商品市場はその他農産品や畜産品、非鉄金属の一部が上昇したがその他は総じて水準を切り下げる動きとなった。市場参加者の最大関心時がジャクソンホール会議でのパウエル議長の発言に集まる中、基本は様子見だが、昨日は株安・ドル高となったことが価格を下押しする形となった。

今のところ、今回のジャクソンホールでパウエル議長がハト派な発言をして9月に利下げ、というのが市場参加者(特に株)の希望も込めたメインシナリオではある。

しかし、PPIに一部強さが見られ、PMIや各連銀が発表している景況感指数では支払い価格、受け取り価格指数とも上昇見通しが大半を占めており、真面目なパウエル議長からすれば、「まだ様子を見たい」と思ってもおかしくない状況(そこまで積極的に利下げを支持する材料が出てきていない)。

よって、9月利下げはあると見られるが、市場の一部で期待が出ている▲50bpの利下げはなく、▲25bpの利下げに留まるというのが基本的な見方だろう。

商品市場ヘの影響は、エネルギーは最大消費国である米国の雇用面が減速することや、OPECプラスの増産で需給ファンダメンタルズは価格にマイナスだが、金融面が価格を支えると予想される。

米利下げによるドル安進行があれば、中国が最大消費国である非鉄金属も底堅い推移が見込まれる。

見方が再び微妙になっているのが貴金属で、宇露停戦が仮に成立するならば大きく水準を切り下げることが予想されるが、トランプ大統領も「これほど難しいとは思わなかった」と漏らしているように、そう簡単に停戦合意になるとは考え難い。


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