米CPIは予想通りでリスク資産価格高い エネルギーは下落
- MRA商品市場レポート
2025年8月13日 第3035号 商品市況概況
◆昨日の商品市場(全体)の総括
「米CPIは予想通りでリスク資産価格高い エネルギーは下落」
【昨日の市場動向総括】
昨日の商品市場は液体系燃料、自国通貨建て商品価格が下落したが、その他の商品は総じて堅調な推移となった。
注目の米CPIは前月比+0.2%(市場予想+0.2%、前月+0.3%)、前年比+2.7%(+2.8%、+2.7%)と市場予想通り~やや弱気な内容となり、市場が期待している通り9月の利下げ期待が高まったことが影響した。
FedWatchベースでは9月の利下げ期待は94.3%(前日85.9%)と大幅に上昇、10月も61.5%(55.1%)と上昇しており、連続利下げの可能性が高まっている。
注目すべきはドル安と同時に原油安が進行している点。このコラムでも「ドル安で価格が上昇して...」というコメントをしていることが多いが、通常需給バランスが価格に対する影響が強く、次いでファイナンシャル面の影響が大きくなるが、その影響度合いは景気の循環がどの局面にあるか?に影響されやすい。
足元、関税の効果で米景気が減速する(だから利下げ)という整理になるはずであり、それによるドル安と原油安が同時に進行しているのはある意味健全である。
しかし、今回のドル安も、「米雇用統計の発表を即時に停止する」「自分の気に入らない人間は徹底的に排除して、自分の都合の良い様にしようとしている大統領がいる国の通貨だから」ということを材料にしたドル安の可能性もある。
また、原油に関してはどうなるか分からない米露の宇露停戦交渉の結果も織り込んでいることも十分に考えられる。石油製品の出荷動向をみるに、米景気が減速している可能性が高いが、ありきたりであるが、しばらく統計を追いかける必要が出てくる。
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