米統計を受けて原油上昇・金属下落
- MRA商品市場レポート
2025年7月25日 第3022号(簡易版)商品市況概況
◆昨日の商品市場(全体)の総括
「米統計を受けて原油上昇・金属下落」
【昨日の市場動向総括】
昨日の商品市場はその他農産品やエネルギー価格が上昇したが、金属セクターは売られる流れとなった。関税交渉が大詰めとなる中で比較的穏当な妥結になるのではとの期待が高まる一方、発表された米経済統計は雇用関連統計が予想比強い内容だったことを受けて、米経済活動がさほど鈍化していないとの期待が高まったことが、需給ファンダメンタルズのタイト化観測を通じてエネルギー価格を押し上げた。
一方、それを受けた金利上昇とドル高進行が広くドル建て資産価格を抑制する流れとなり、貴金属・非鉄金属セクターは水準を切下げる動きとなった、基本的にまだ中国の経済活動が価格に与える影響が大きい中、今のところ中国の情勢に大きな変化がないことからドル高進行が価格を押し下げる流れとなった。
昨晩発表された各国のPMIは強弱まちまちだった。
日本は製造業が48.8(前月50.1)と減速して縮小局面入りする一方、サービス業は53.5(51.7)と改善。
ドイツは日本と類似で製造業が49.2(市場予想 49.5、49.2)と閾値の50を下回り、サービス業が50.1(50.0、49.7)と改善、ユーロ圏も製造業が49.8(49.8、49.5)と50を下回る一方、サービス業が51.0(50.7、50.6)と改善した。
米国は製造業が49.5(52.7、52.9)と急速に鈍化する一方、サービス業は55.2(53.0、52.9)と大幅な改善となった。
やはりモノに対する関税の強化がモノを扱う製造業の活動を鈍化させている一方、まだサービス業の方は堅調さを維持していることが伺われる内容。株価が堅調に推移していることも、資産効果で消費にプラスに作用している可能性はある。
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