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米関税詳細一部決定と金利上昇で下落
  • MRA商品市場レポート

2025年7月8日 第3012号 商品市況概況

◆昨日の商品市場(全体)の総括


「米関税詳細一部決定と金利上昇で下落」

【昨日の市場動向総括】

昨日の商品市場は軒並み下落した。トランプ大統領が予定よりも早く、同盟国である日韓に25%の基礎関税を課す方針を表明、韓国は大統領不在の中で交渉が進んでいなかったが、ピストン外交を続けていた日本に全く交渉の成果が見られなかったことが、「交渉しても無駄」感を強めた感は否めない。

結果、そもそも入札ラッシュで需給が緩和しやすい中、利下げができないとして長期金利が上昇、株も下落したことで広くリスク資産が売られる流れとなった。金利上昇はこれまで調整を続けてきたドルの買い戻しを誘ったため、ドル安を一因として買われて来た非鉄金属や金属の手仕舞い売り圧力を強めたと考えられる。

また、週末にOPECプラスが想定を上回る増産を決定した。ただし、同時にサウジアラムコがOSPを引き上げたため、原油価格はこれをこなす形で上昇している。

結局、トランプ大統領は関税交渉で妥協するつもりはない。もともと、トランプ大統領の経済顧問がかなり極端な考えの持ち主ばかりであるため、このような経済合理性のない政策が取られている状況。

今回の関税は2つ側面があり、1つ目が対中政策、2つ目は個別産業政策、3つ目が国内の富の偏在問題である。

1.の対中政策は今回の関税交渉でのベトナムの立ち居振る舞いを見るとよく分かるが、中国の迂回輸出を制限することが目的である。そもそも中国からの輸入とほぼ同額が米国向けに輸出されてるため、迂回輸出と言われても仕方が無い。

特に、トランプ政権が中国に対して関税を強化した2018年7月だが、これより前のベトナムの対中輸入シェアは28.5%だったが、米国の対中関税強化以降は34.3%に跳ね上がっている。

そもそもこの時の関税政策は、人口動態がピークアウトしている中国を、「中所得国の罠」に人為的に陥らせることも想定していたとみられるが、聞くところでは「倉庫だけベトナムに設置して、ベトナムをワンタッチして米国輸出」といった形ばかりのベトナム進出も多かったようだ。

1.はこれを封じ込めるためのものであり、ある意味第一次トランプ政権のときから方針は変わっていない。日本ですら電子機器や一般機械、自動車部品などが迂回輸出地になっている可能性は否定できない。そのための関税、ともいえる。


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