米中協議進展期待で上昇
- MRA商品市場レポート
2025年6月6日 第2990号 商品市況概況
◆昨日の商品市場(全体)の総括
「米中協議進展期待で上昇」
【昨日の市場動向総括】
昨日の商品市場はその他農産品や非鉄金属の一角が前日比マイナスとなったが、総じて水準を切り上げる商品が目立った。
米中首脳電話会談が行われ、トランプ大統領の発言では「良い電話会談」だったようで、レアアース問題や、現在、混乱をもたらしている中国人の米国留学に対しても「歓迎する」と朝令暮改となったことが市場参加者のリスク選好を回復した。
一方、昨日発表された米統計では新規失業保険申請件数が247千件(市場予想 235千件、前週 239千件)と2024年7月のハリケーン「ベリル」発生時、ボーイングのストライキがあった2024年10月の水準に迫った。
ただ、前回の2回は特殊要因であるが今回は特殊というよりも、そもそも景気が「底入れするかどうか」のタイミングで、一連のトランプ政策が失業を増加させた可能性は排除できない。これまでの米国の景気循環が壊れ、今後、雇用市場が鈍化する可能性は高まっている。必然、トランプ大統領はFRBに利下げを強要することになろう。
市場はそれを意識しており、今後、金融緩和のペースが再び市場の関心時となる可能性が高い。
ただ、同時にトランプ政権の外交政策が市場を動かすこともまた間違いが無く、高齢のせいか、もともとそういう性格なのか、かなり交渉時の発言にはブレが目立ち、市場にボラティリティをもたらす結果になっている。
気をつける必要があるのが、「売り言葉に買い言葉」で政策を変更する可能性がある人物であるということだ。
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