オープン市場は上昇する商品目立つ EU関税延期で
- MRA商品市場レポート
2025年5月27日 第2982号 商品市況概況
◆昨日の商品市場(全体)の総括
「オープン市場は上昇する商品目立つ EU関税延期で」
【昨日の市場動向総括】
昨日の商品市場は欧米主要市場が休場だったため、動意薄い展開となった。その中で最も上昇したのがTTF、欧州排出権。TTFはノルウェーのTrollガス田の計画外停止を受けた供給制限が価格を押し上げた。排出権はガス価格をフォローするケースが多いため、ガスに連れ高となった。
また、オープンしていた上海市場などでは非鉄金属が物色されている。EUに対して50%関税を推奨するとしたトランプ大統領だが、これを7月まで延期したことで楽観が広がり株価が上昇、時間外で米国株が上昇したことも材料となった。
基本、トランプ政権になってから関税の影響で米国向けのフローが加速、域内が在庫不足になっていること、ドル安の進行を材料に、非鉄金属には投機の買いが入っている状況。
ただし、EUの意思決定の仕組みの複雑さから報復関税が発動される可能性があり、まだ先行きについては非常に不透明な状況といえる。
とはいえ、身内や自身の損失が増えることを回避するためか、「株価が下落すると対策を修正する」というのがトランプ政権では当たり前になってきており、過激な発言にも極端にリスク資産が下向きに反応しなくなっているのもまた事実。
ある意味、「市場と対話している大統領」ともいえる。
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