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米統計改善や米中協議期待を受けた株高で堅調
  • MRA商品市場レポート

2025年6月4日 第2988号 商品市況概況

◆昨日の商品市場(全体)の総括


「米統計改善や米中協議期待を受けた株高で堅調」

【昨日の市場動向総括】

昨日の商品市場は貴金属やその他農産品などが軟調だったが、エネルギーや非鉄金属などは上昇した商品が目立った。

昨日発表された米雇用関連統計が市場予想を上回り、米国の経済活動が関税の影響があったとしてもまだ明確に減速していないことが確認され、市場に安心感が広がったことや、米中貿易協議の進展への期待が、特に株式市場での楽観を生んだことが影響したとみられる。

足元、エネルギーと非鉄金属は株価との連動性が高い。同じ金属セクターだが鉄鋼製品などは明確に下落している。そもそもの需給ファンダメンタルズの弱さに加え、今回の米50%関税の影響が小さくなく、更なる需要減少に繋がるとの見方が強まっているため。

JOLT求人は739.1万人(市場予想 710万人、前月 720万人)と好調で、業種別では、小売、専門・事業サービスの求人が増加した。その一方で宿泊娯楽の雇用は大幅に減少、米政権が力を入れているはずの製造業の求人は減少している。

また、求人数は増加したものの失業者数も増加しており、このコラムでも注視している求人・失業レシオは1.03倍(前月1.02倍)と前月からは改善しているが、2021年4月以来の低水準であり、「雇用市場が正常な状態」に戻っていはするものの、別にタイトな状態ではない。

よって、そこまで先々を楽観できるほどの統計だったとは言えない。また、英国を除き、本日から鉄鋼・アルミの50%関税が発動されることになるため、米国内の製造業の状況は厳しさを増すことになろう。

◆本日のMRA's Eye



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