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一時上昇も関税政策維持で軒並み下落に
  • MRA商品市場レポート

2025年4月9日 第2948号 商品市況概況

◆昨日の商品市場(全体)の総括


「一時上昇も関税政策維持で軒並み下落に」

【昨日の市場動向総括】

昨日の商品市場は取引序盤は上昇する商品が多かったのだが、米国時間の後半にかけて水準を切り下げた。上昇したのは農産品の一角と、アジア時間に取引が終了するアジア株ぐらいであり、軒並み水準を切り下げている。

米国ではインフレへの懸念から10年金利が上昇しているが、突如上昇を始めたこともあり中国勢が保有している米国債を売却して現金化、自国通貨に回帰する動きや、金などに振り替えている可能性がある。

いずれにしても関税政策の落ち着きどころが見えない中では積極的にリスクを取る動きは出てこない可能性が高い。

ただ、関税に関して各国が交渉をしているが関税を元に米国ヘの投資を促した結果、対象国の関税を引き下げることはないと考えられる。というのも、関税が引き下げられれば米国に進出する必要が無いからだ。

となると「全ての主要な製造業が米国に移転し、サプライチェーンが米国の中だけで完結するまで」関税が続くことになる。それは恐らく無理であり、100年ぐらいの期間が掛かるのではないか。

そしてそこまで負担が重いのならば、米国を消費市場として期待するのを止め、別の市場を育てた方が割安である、という判断に傾く国が増えると予想される。米国は金融覇権国であるが、ロシアに対するドル決済禁止の際、ロシアはその他の抜け道を見つけ出してこの政策は上手く機能しなかった。


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