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四半期末を控えたポジション調整でまちまち
  • MRA商品市場レポート

2025年3月21日 第2935号 商品市況概況

◆昨日の商品市場(全体)の総括


「四半期末を控えたポジション調整でまちまち」

【昨日の市場動向総括】

昨日の商品市場は液体系エネルギー価格や、穀物の一角とその他農産品の一角が上昇したが、その他の書品は水準を切り下げるものが目立った。

トランプ関税の影響による景気減速観測がやや後退し、株価の上昇を受けたリスク選好が価格を押し上げてきたが、トランプ関税の引き下げの可能性は今のところなく、進捗すると期待されていた宇露・中東情勢の沈静化の可能性が後退したことで、市場参加者のリスク回避姿勢が強まったことが、全体の水準を押し下げたと考えられる。

しかし、それ以上にQ125があと10日で終了するため、ファンドの四半期決算となる3月末に向けた利益確定(ないしはポジション解消)の動きが強まっていることが影響したと考えるのが妥当ではないか。

投機筋はそもそも現物の需給ファンダメンタルズを元に買いや売りを入れてくる。誤解が無いようにいうが、投機筋のネット売買ポジションと、実需筋のネット売買ポジションは、両者を足せばプラスマイナスゼロになる。

つまり、「投機が買い越ししているからといって価格が上昇する訳ではない」ということであり、どちらの主体がどのようなポジションを取った時に、価格がどちらに動いたか、を個別に判断しなければ「なにが価格のドライバーだったか」は論じることができない。

しかし、3ヵ月という比較的短い期間の中では、投機筋の売買動向が価格を左右しやすいのは事実であり、特にこの四半期に上昇が顕著だった貴金属と非鉄金属は投機の買いの影響は小さくない。

一方、エネルギーセクターは足元は投機の売りが顕著であり、価格を下押ししている。


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