ドル高進行で軟調
- MRA商品市場レポート
2025年1月9日 第2884号 商品市況概況
◆昨日の商品市場(全体)の総括
「ドル高進行で軟調」
【昨日の市場動向総括】
昨日の商品市場は、米天然ガスやオレンジジュースなどが高騰したが、その他は総じて水準を切り下げるものが目立った。
米トランプ次期政権が、広く関税を引き上げるための法的根拠として国家経済の緊急事態宣言を検討しているとのCNN報道を受けて「米国の関税が広く引き上げられて、インフレ、金利高になる」との見方が広がり、ドルが上昇したことがファイナンシャルな要因で価格を下押しすることとなった。
ADP雇用統計などは市場予想を下回るやや弱い内容であった。現在米国は「新規に雇用せず、解雇せず」の状態であり、雇用情勢に大きな変化はない。今後、本当に移民の強制送還が始まれば、雇用市場の需給は逼迫することが懸念される。
その影響もあってかISM非製造業指数は非常に強い内容となり、FRBも昨日の議事録では「利下げペースの鈍化」を多数のメンバーが認識しているとされ、当面米金利は高止まりする可能性が高い。現在、市場参加者の米10年金利見通しは、年末時点で4.16%と現在から▲50bp程度下がる見通しとなっているが、それでも金利水準は高い。
高金利が続くと恐らくカードローンを活用している低所得者層の消費に影響が及ぶ可能性がある。
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