株価上昇で景気循環系商品のベンチマーク買われる
- MRA商品市場レポート
2025年1月6日 第2881号(簡易版)商品市況概況
◆昨日の商品市場(全体)の総括
「株価上昇で景気循環系商品のベンチマーク買われる」
【昨日の市場動向総括】
昨日の商品市場は、原油価格、LME非鉄金属の一角が上昇、その他は水準を切り下げる商品が目立った。原油、非鉄金属で上昇したのは銅と錫はほぼ米株価と連動する動きになっており、実需というよりは投機の買いによるものと考えるのが妥当だろう。
株価は昨年末に調整が進んだが、直近のやや強気なISM製造業指数や、米下院議長がトランプ次期大統領の支援を得てジョンソン氏が就任したことが材料となった。
下院は共和党が過半数を押さえているものの、議席数は220対215と僅差であり、数人の造反が出れば法案を通過させることができず、「何でもかんでもできる」状態にはない。
また、そもそも下院議長が選出されなければ今後、予定している法案を可決させることはできず他の議事にも取りかかることができないため、市場ではこれが不安視されていた形。
通常、投機の対象として錫が選択されることは無いのだが、昨日は恐らく、下院議長がジョンソン氏に決定したことでトランプ氏が進めるとされる暗号資産関連のビジネスが伸張、逸れに必要な反動体の需要が増加する、という期待もあったと思われる。
一方、欧州はロシア産ガスの供給が停止となり、当面、ガス需給がタイトになるため天然ガス価格は高止まりする可能性が高い。
日本は幸いなことに全体で見ればまだ暖冬であるためガス共有へのリスクはそれほど大きくないが、ロシア産ガスの供給停止が夏場以降のガス供給に与える影響は小さくないと考えられる。
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