タカ派なFOMCと中国減速観測で軟調
- MRA商品市場レポート
2024年12月19日 第2870号 商品市況概況
◆昨日の商品市場(全体)の総括
「タカ派なFOMCと中国減速観測で軟調」
【昨日の市場動向総括】
昨日の商品市場は、再び樹木系の商品(カカオ豆、コーヒー、オレンジジュース)が上昇したが、その他の商品は水準を切り下げたものが目立った。
アジア時間から中国の景気の先行き不透明感で金属セクターは軟調に推移していたが、米国時間のFOMCが予想通りの▲25bpの利下げとなった。
しかし、追加利下げはインフレの更なる進展が必要、とのパウエル議長発言や、ドット・チャートが市場予想以上に引き上げられたことで「タカ派」と捉えられた。
これを受けて金利が上昇して実質金利も上昇、同時にドル高が進行したことがしたことがドル建て資産価格を更に押し下げた。
12月で売買が細る中、こうしたファイナンシャルな要因は価格を大きく動かしやすい。一方で上昇している樹木系の商品は実際に需給がかなりタイトであることを示唆している。
足元、市場(特に株式市場)に優しい政策が取られていたが、サービス業を中心にインフレは残存しており、これが解消されるまでは金利が高止まりする可能性が高い。
また、考慮すべきは米国を含む世界経済はQ125にかけて成長ペースが鈍化する、というのがまだ市場コンセンサスである点だ。
この中でインフレを抑制するために金利を高止まりさせた場合、サービス業以上に製造業への影響が大きくなる。金利の変動はより、財の需要に影響を及ぼすためだ。
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