米PPIと中央経済工作会議を受けてやや軟調
- MRA商品市場レポート
2024年12月13日 第2866号(簡易版)商品市況概況
◆昨日の商品市場(全体)の総括
「米PPIと中央経済工作会議を受けてやや軟調」
【昨日の市場動向総括】
昨日の商品市場は、その他農産品や自国通貨建て商品が上昇したが、その他の商品は総じて軟調な推移となった。市場が注目していた米生産者物価指数が想定以上の上昇となったことに伴う、米国の金利引き下げペース鈍化観測、それを受けた金利上昇・ドル高進行などが価格を下押しした。
また、株価が調整したことも市場参加者のリスク選好を後退させ、特に景気循環系商品価格の下押し要因となった。
また、同様に注目されていた中国の中央経済工作会議が終了、報道では2025年の安定的な成長維持と雇用・物価の安定などの方針が示され、経済成長を支えるためにより積極的な財政政策を行い、適度な金融緩和を行うとされた。
しかしこの話は中央経済工作会議前に、李強首相が発言していたことと大差は無く、具体的な対策の明示が無かったことから、期待が大きかっただけに市場は一旦、非鉄金属を含む工業金属に売りで反応した形に。
また、これも観測報道になってしまうが、金融緩和を進めることで結果的に人民元安が進行、これを容認していることで「米関税引き上げに人民元安で対抗しようとしているのでは」との思惑も広がっている。
しかし、過度な人民元安は輸入物価の上昇を通じて、個人消費に悪影響を及ぼす。これはこの数年、日本が直面した課題と同じである。
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