中東情勢不安で原油・貴金属高い
- MRA商品市場レポート
2024年12月10日 第2863号(簡易版)商品市況概況
◆昨日の商品市場(全体)の総括
「中東情勢不安で原油・貴金属高い」
【昨日の市場動向総括】
昨日の商品市場は、総じて上昇した商品が目立った。下落したのはその他農産品と発電燃料。
昨日は目立った経済統計の発表がなかったが、中国李強首相が2025年に金融緩和や財政出動などの政策を発動するといった主旨の発言をしたことで、「政策の方針変更(これまでは「穏健な」政策を標榜していたため、方針変更となる)」と捉えられたことが工業金属価格を押し上げた。
しかし、これまでも何かをやると言ってはやってこなかったこと(そもそも無い袖は振れない)から市場の見方も懐疑的であり、余り投機の影響を受け難いとされる鉄鋼製品価格はむしろ下落している。
結局の所、明日から開催される(見込み)の中央経済工作会議で、何らかの具体策がでて来なければ市場は本格的に反応しないだろう。今年の中央経済工作会議は、トランプ政権誕生を受けた対中制裁強化の中で、どのような金融・財政、不動産対策を行う見通しであるかに注目が集まる。
週末に急速に話が展開したシリア情勢は、シリアのアサド政権による独裁が崩壊した、という意味では喜ばしい事象ではあるが、逆説的だがこれにより、中東・北アフリカ情勢が更に不安定化する可能性は否定できなくなってきた。
中東情勢不安と中国の金準備積み増しで金価格は上昇した。
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