米統計減速→ドル安で上昇した商品目立つ
- MRA商品市場レポート
2024年12月5日 第2860号 商品市況概況
◆昨日の商品市場(全体)の総括
「米統計減速→ドル安で上昇した商品目立つ」
【昨日の市場動向総括】
昨日の商品市場は、エネルギーが広く下落したが、その他農産品や自国通貨建て商品価格が上昇した。
注目の米ISM非製造業指数が予想通り悪化したが、予想を下回る水準まで悪化しており景気の減速感が意識されたこと(というよりは想定しているよりも景気は過熱していないという理解か)が、ドル安を進行させたことが背景。
米国が最大消費国である原油価格は下落した。なお、OPECプラスは減産解除タイミングを3ヵ月後ろ倒しにする見通しだが、これは現在世界経済が減速(特に欧州と中国)していることにより、需要が思ったほど回復していないことが背景であり、首肯されるもの。
今後のリスクは、需要減少による価格下落に耐えきれず、OPECプラスが増産に転じる場合だが、この数年これは制御されてきたので余り大きなリスクとは観ていない。しかし、過去、そのようなことは何度も散見されているため、Q125に一旦原油価格が大きく下押しされるリスクはあるだろう。
非鉄金属は中国の需要が良いところ横這いと思われるため、ドル安進行が価格を押し上げている。貴金属はドル安と地政学が材料になっているが、米国債のデフォルトリスクの後退や次期財務長官への信頼感が、金需要を抑制しているため更なる高値に、という感じではない。
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