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ウクライナ情勢悪化懸念とドル安で上昇する商品目立つ
  • MRA商品市場レポート

2024年11月19日 第2848号 商品市況概況

◆昨日の商品市場(全体)の総括


「ウクライナ情勢悪化懸念とドル安で上昇する商品目立つ」

【昨日の市場動向総括】

昨日の商品市場は、総じて堅調な推移となった。これまで価格押し下げに寄与して来たドル高が一服し、やや軟調な推移となっていることが広くドル建て資産の買い戻し圧力を強める形となった。

また、昨日の市場で影響が最も大きかったのが、米国がウクライナに対して、ロシア領内への攻撃に長期距離ミサイルの使用を認めた、との報道。これを受けて膠着状態にあった宇露情勢が悪化し、ロシアが主要な生産国である資源の供給リスクが意識されたことが背景。

この影響を受ける商品としては、1.エネルギー(石油・石油製品・ガス・LNG・石炭)、2.PGM、3.穀物、であり、1.についてはミサイル問題とは別に既に供給減少が確認されている。

他方面への影響が大きいという意味では3.の穀物も重要になる。再び黒海周辺地域から中東・北アフリカへの小麦の供給に影響が出る怖れがあるためだ。この場合、体力の無い中東諸国(例えば内戦が続くリビアなど)のエネルギー資源供給に影響が出ることになる。

また、これに呼応するではないが、中国がアルミや銅製品の輸出に関する増値税の還付を撤廃ないしは削減を発表していることが、資源供給途絶のリスクを高めることが懸念されている。

今一度、自社が購入している資源や関連部品、製品がどこの国、地域から輸出されているかを確認する必要があるだろう。これからしばらく、世界経済はブロック化して行く可能性が高い。


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