ドル高継続で軒並み安
- MRA商品市場レポート
2024年11月12日 第2843号(簡易版)商品市況概況
◆昨日の商品市場(全体)の総括
「ドル高継続で軒並み安」
【昨日の市場動向総括】
昨日の商品市場は総じて軟調な推移となった。トランプ・トレードが株式市場で一巡する一方、財政拡張やそれに伴う景気過熱、金利上昇が警戒されドル高が進行したことが影響している。
基本、11月が大手ファンドの決算期末であり、積極的に今からポジションを取る投資家も限られる中、特に流動性が低く株や債券の代替としては規模としてごく一部の投資対象であるコモディティは、この状況ではポジション解消の圧力が強まりやすい。
特に原油や非鉄金属は地政学的リスクや中国の経済対策期待などで上昇していたため、手仕舞い時には売り圧力が強まることになる。
金も同様で、中国政府が購入を止めて以降も上昇していたが、中央銀行の買いが積極的に価格を押し上げていたというよりも、株が上昇する中で投資比率を一定にする中での買いや、金に注目する市場参加者や個人投資家の買いが継続していたことによるもの。
そのため、「値上がりを期待した買い」によるものであることから、値上がり期待が後退する中では、利益確定の売りに押されやすい。とはいえ、地政学的なリスクが継続する中では金は物色対象となるため、それでも高値を維持している。
トランプ政権が誕生するのは来年1月、それまではバイデン政権であるため、当分何も変化はないだろうが、閣僚人事などを材料に期待先行で価格が動くことはある。特に株や為替など、伝統的な金融市場で投機筋の取引ポーションが大きい市場ではなおさらだろう。
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