米統計悪化も材料にし難く
- MRA商品市場レポート
2024年11月4日 第2837号(簡易版)商品市況概況
◆昨日の商品市場(全体)の総括
「米統計悪化も材料にし難く」
【昨日の市場動向総括】
昨日の商品市場はまちまちだった。非鉄金属とエネルギーは上昇したが、貴金属などには利益確定と思しき売りが入って水準を切り下げた。いずれも来週の米大統領選挙が佳境に入っており、トランプ・ハリスの接戦が伝えられる中、リスク回避的な動きが強かったと考えられる。
その中で非鉄金属とエネルギーが上がったのは、前者は中国の経済対策実施期待、後者はイランがイラクからイスラエルに対して攻撃を検討している、とのイスラエル側の報道を受けて中東情勢が緊迫化するのでは、との見方が強まったことが背景だろう。
ただし、雇用統計の減速やISM製造業指数低下の影響が、原油価格には強く出たと考えられ、引けに掛けては下落している。
昨日、米雇用統計が発表されたが非農業部門雇用者数は前月比+1.2万人(市場予想+10万人、前月+22.3万人)と予想を大きく下回っている。
ハリケーンの影響が大きかったため余り参考にはならないが、アンケートの回収率が47.4%と1991年1月以来の低水準となり、統計の信頼性の観点からもかなり疑義が出る統計だった。恐らく来月の改定値は大きく修正されることになるだろう。
この状況では商品価格も方向性を出しにくく、総じて様子見という印象である。
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