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イラン攻撃懸念でエネルギー高騰 その他はリスク回避で下落
  • MRA商品市場レポート

2024年10月4日 第2816号 商品市況概況

◆昨日の商品市場(全体)の総括


「イラン攻撃懸念でエネルギー高騰 その他はリスク回避で下落」

【昨日の市場動向総括】

昨日の商品市場はエネルギー価格が上昇したが、その他の商品は軒並み水準を切り下げた。

注目の米ISM非製造業指数が54.9(市場予想 51.7、前月 51.5)と大幅に改善、仕入れ価格指数も59.4(56.0、57.3)と伸びが加速、新規受注も59.4(52.5、53.0)と大幅な伸びとなったことがドル高を誘発した。

しかし、米週間新規失業保険申請件数は225千件(221千件、219千件)と増加、ISM非製造業指数の雇用指数も48.1(50.0、50.2)と鈍化しており、雇用市場の緩和は続いているようだ。とはいえここまで発表されてきたADP統計、JOLT求人などは改善しており、そこまで雇用環境が悪化していないのも事実。結果、今晩の雇用統計が重要になってくる。

一方、景気とは関係なく、イスラエルがイランを攻撃する準備を整えており、米国と石油設備の攻撃を検討していると伝えられた。

中東情勢不安の高まりは、原油価格の高騰をもたらし、鈍化し始めたと期待されたインフレを高め、消費諸国のGDPのみならず、世界のGDPを押し下げることになる。株の下落はリスク資産価格の下押し要因となろう。

イランが最大限の自制をする一方でイスラエルは殆ど自制していない。ここまでのエスカレートは想定していなかったが、両国の全面的な戦争開戦も想定する必要が出てきた。

ただし、イスラエルや同盟国の米国がイランに軍事侵攻しようとした場合、周辺のアラブ諸国の協力は必須となるが、アラブ諸国は静観を決め込んでいる。そのため、空中戦で重要な設備を両国が破壊し合う、という消耗戦になると予想されるが、中東全てを巻き込む開戦の可能性は低いと考えられる。


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