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米小売売上高を受けてドル高・商品安
  • MRA商品市場レポート

2024年9月18日 第2804号 商品市況概況

◆昨日の商品市場(全体)の総括


「米小売売上高を受けてドル高・商品安」

【昨日の市場動向総括】

昨日の商品市場はエネルギーやファンダメンタルズがタイトなその他農産品の一角が上昇したが、貴金属・非鉄金属などは水準を切り下げる流れとなった。

注目の米小売売上高は、前月比+0.1%(市場予想▲0.2%、前月+1.1%)と前月から減速しているが「市場予想を上回っている」ということで米個人消費が底堅いと市場が判断、ドル高が進行する形となった。細かく見ると悪くはないが、そこまで良い内容ではない。

結果、米国が最大消費国であるエネルギーはドル高進行と歩調を合わせて上昇、米国と直接関係無い中国が最大消費国である金属セクターは、ドル高を受けて水準を切り下げた。

現在、統計に一喜一憂、金融緩和幅を見極める流れになっているが、基本は世界景気は減速基調にあるため、悪い統計が出てもおかしく無く、むしろその局面で株や景気循環系商品価格が下落する方が「健全」である。

ところがそれでも「緩和を期待してリスク資産価格が上昇する」ということになるならば、再びインフレを懸念しなければならなくなる(仮に起きたとしてもそれはまだ先のことであるが)。

いずれにしてもこの1週間で市場のFOMCの見方は、四分六で▲50bpの利下げに傾いた。恐らく本日の決定は、1.▲25bpの利下げ、2.▲50bpの利下げ、の二択になるが、1.の場合期待外れとしてリスク資産価格が下落する可能性が高い。

では2.の場合はどうか。期待通りではあるものの、ある意味「期待通り」であるため「噂で買って事実で売る」の格言通り、結局下落するのではないか。

この通りになるかどうかは、恐らくドットチャート、本日発表される経済見通しの内容が重要になってくる。FOMCメンバーの発言にもブレがみられているため、まだ決め打ちはするべきではないだろう。


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