米緩和幅拡大期待を受けた株高・ドル安で堅調
- MRA商品市場レポート
2024年9月13日 第2801号 商品市況概況
◆昨日の商品市場(全体)の総括
「米緩和幅拡大期待を受けた株高・ドル安で堅調」
【昨日の市場動向総括】
昨日の商品市場は自国通貨建て商品や畜産品の一部が下落したが、軒並み水準を切り上げる商品が目立った。
注目の米PPIはやや市場予想を上回る内容だったが、利下げを否定するようなレベルのものではなく、足下FRBが最も気にしている労働市場関連統計(米週間新規失業保険申請件数)がやや先週から悪化したことで、急速に▲50bpの利下げ期待が高まった事が、株高・ドル安を誘発したためと考えられる。
FedWatchベースでは、▲25bpの利下げの可能性が57%(前日86%)に大幅に低下する一方、▲50bpの利下げ観測が43%(14%)と大幅に上昇している。結局現在は、商品市場にとっては「金融相場」にあることを再度意識させるものだったと言える。
なお、米景気が減速していることだけは間違いがないため、商品需要見通しが下方修正され(減少見通しではなく、需要の伸びが鈍化する)ることによって価格は下落するが、それを金融政策に基づく株や為替の動向が相殺している、という整理である。
正直、個別の需給見通し以上に株や為替の影響の方が大きいという印象であり、引き続き米労働市場関連統計は重要になるだろう。
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