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米景気を懸念した株安で軒並み安
  • MRA商品市場レポート

2024年9月5日 第2795号 商品市況概況

◆昨日の商品市場(全体)の総括


「米景気を懸念した株安で軒並み安」

【昨日の市場動向総括】

昨日の商品市場は、穀物、その他農産品セクターは上昇したが、その他の商品は殆どが下落して引けた。米景気減速が意識される中で景気循環系商品は売られたが、ドル安を受けて非景気循環系商品は買われた。

注目の米JOLT求人が7,673千件(市場予想 8,100千件、前月 7,910千件)と市場予想を下回ったこと、前月の求人数も大幅に下方修正(▲274千件)となったことが材料となった。

これにより、弊社が米物価動向、原油価格動向を占う上で参考にしている米求人・失業レシオは1.07倍(前月1.16倍)と2018年以来の水準に低下、米労働市場は正常化を通り過ぎ、労働力過多の状況に近づきつつある状況。これはサンフランシスコ連銀デイリー総裁が指摘する「変曲点」に労働市場が移行しつつある可能性を示唆している。

こうした統計を受けて昨日のベージュブックは、大半の地区で景気が横這い~低下していることを示唆、求職者が新たな職を探して見つけるまでの時間が長くなっている事を指摘している。

この状況を受けて市場は9月の▲50bp程度の利下げを織り込みつつある。雇用統計では物価動向以上に失業率が注目されるが、ある程度悪い内容であり▲50bpの利下げが肯定されるような内容であれば良いのだが、それほど悪くない雇用統計になり、その後▲50bpの利下げを実施した場合は逆にサプライズとなる。

今週~再来週は年末までの相場を占う上では重要な2週間となろう。


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