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重要イベントを控えた株安を受けポジション解消で下落
  • MRA商品市場レポート

2024年9月4日 第2794号 商品市況概況

◆昨日の商品市場(全体)の総括


「重要イベントを控えた株安を受けポジション解消で下落」

【昨日の市場動向総括】

昨日の商品市場は、総じて水準を切り下げる商品が多く、基本景気に循環しない農産品セクターが物色された。ただ、穀物セクターなどは記録的な豊作で投機筋がショートを積み上げていたため、株安が進む中でポジション解消の買い戻しが価格を押し上げたと考える方が妥当かであり、総じて「リスク回避でポジションを落とす動き」になっていると言える。

昨日のISM製造業指数は市場予想を下回ったものの前月からは改善しており、まだ景気の減速は続くものの減速ペースは鈍化する見通しであることを示すものであり、正直そこまで景気に対して悪い材料ではなかった。

昨日の市場を見るに、米国市場オープンと共に株が急落し、それに合わせて水準を切り下げたという感じであり、株価下落に伴うリバランスの売りだったと考えるのが妥当だろう。

今晩発表のベージュブック、今週末の雇用統計、再来週のFOMCを控えて総じてポジション調整の動きが強まる展開が予想される。

市場の関心はFRBの利下げペース。年内は変わらずまだ▲100bpの利下げを見込んでおり、FF金利先物ベースでは12月に▲50bp程度の利下げを想定している。9月利下げは▲25bpの確率が61%、▲50bpが39%となっており、前日よりも▲50bp利下げの確率が9%上昇している。

ただ難しいのが▲50bpの利下げをした場合「そんなに米景気は悪いのか」と更にリスク資産が売られる可能性がある点。「ビハインド・ザ・カーブ」を避けるための早期の対応がトリガーを引く可能性があるため、その手がかりとなる今晩のベージュブックは重要になろう。


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