米主要市場休場 金属セクター中国を材料に安い
- MRA商品市場レポート
2024年9月3日 第2793号 商品市況概況
◆昨日の商品市場(全体)の総括
「米主要市場休場 金属セクター中国を材料に安い」
【昨日の市場動向総括】
昨日の商品市場は、米国の主要市場が休場だったことから動意が薄い展開だったが、この前の週末に発表された中国の製造業PMIが悪化したことを受けて、金属セクターが広く売られる形となった。
米国では大統領選挙があと2ヵ月後に迫る中、ハリス・トランプ両陣営の舌戦が繰り返されているが、足下、ハリス候補の経済政策は、トランプ候補の政策に相乗りするものが増えてきている。
ラストベルトでの票を確保したいため、日鉄によるUSスチールの買収を阻止する方針を示したが、USスチールの経営を安定させ、同盟国内で鉄鋼製品の供給も安定させる両者・両国にとってプラスの提案であるはずだ。
そうはいっても両陣営とも選挙の事しか頭にないことから、日鉄側はポンペオ前国務長官をアドバイザーに指名しているものの、仮に話が進むにしても年明け以降になるだろう。
方々、中国は日本に対して半導体製造装置の禁輸措置を行うならば厳しい報復制裁をすると発言している。恐らく尖閣諸島問題の時と同様にレアアースや半導体の原料などの禁輸が行われる可能性が高い。
また、脱炭素を達成する耐えに中国製のバッテリーやその他の部品を積極的に国内のインフラとしてインストールした場合、そのメンテナンスを突如中止するといったエネルギー安全保障面でのリスクも抱えることになるため、「手段が目的にならないよう」、特にこの5年で急速に進んだ政策を今一度見直しする必要があると考えられる。
その意味では日本の次期総理を決める自民党の総裁選は、今まで以上に重要なタイミングでの総裁選であると言えるのではないか。
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