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前日の大幅上昇の反動で下落する商品目立つ
  • MRA商品市場レポート

2024年8月14日 第2779号 商品市況概況

◆昨日の商品市場(全体)の総括


「前日の大幅上昇の反動で下落する商品目立つ」

【昨日の市場動向総括】

昨日の商品市場はその他農産品や畜産品、株・債券などが上昇したが、景気循環系商品は軒並み下落した。景況感云々よりも一昨日の上昇が株価の安定に伴う買い戻しが加速したことによるものであり、一旦調整圧力が強まったことが背景戸考えられる。

もちろん、イランとイスラエル、ロシアとウクライナの報道を受けたファーストリアクションで原油価格が上昇していた(主に投機筋のショート買い戻しによるもの)が、今のところ戦闘が激化する感じではまだない(ロシアはどうも兵力不足の状況)ことも、原油価格を押し下げ、その他の商品価格も押し下げる形となった。

金属セクターは中国のファイナンス関連統計が急減速しており、同国の経済活動が停滞していることを示唆する内容だったため軒並み水準を切り下げる動きになっている。

目先、インフレ圧力の低下で緩和期待が高まっており、FF金利先物を元にするならば現在年明けまでに5回の利下げが織り込まれている。

しかし、連続・大幅利下げの理由の1つになっている失業率の上昇は、移民が急増したことに伴い職を探している人が多いことによるものとも言える。

実際に大幅、かつ迅速な利下げが必要なケースは失業率の上昇→個人消費鈍化→景気減速で更に失業率が上昇→個人消費減少...というスパイラルに陥る可能性がある場合であるため、供給側(労働者)の増加に因るものであれば、消費が減速しているとも言い難く、そこまで急速な利下げが必要という訳ではないかもしれない。

そのため、まだ統計を見たいという昨日のアトランタ連銀総裁の発言は一理あると言える。


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