発電燃料・その他農産品以外は軟調
- MRA商品市場レポート
2024年7月30日 第2768号 商品市況概況
◆昨日の商品市場(全体)の総括
「発電燃料・その他農産品以外は軟調」
【昨日の市場動向総括】
昨日の商品市場は発電燃料とその他農産品、貴金属・非鉄金属の一角が物色されたが、その他は水準を切り下げた。前日の動きとほぼ同じ。
今週はFOMCと、日銀金融政策決定会合を控えて市場参加者は様子見気分が強い。今のところFOMCでは利下げ見送り、9月・11月の実施が見込まれている。これまで価格下落を主導して来た株価はこの利下げを織り込んでいるため、恐らく大幅な利下げないしは連続利下げがなければ、大幅な反発は見込み難く、現状維持となるのではないだろうか。
その中では、景気循環系商品は景気の成長ペース鈍化を受けて水準を切り下げる流れになっておかしくない。ただ、株の戻りがあるならばこの数日の調整の大きさを考えると、一旦買い戻され、上昇余地を探る動きになっておかしくない。
日銀政策会合は、15bp程度の利上げ、利上げは秋に見送り、など意見が分かれている。ただこの数日間の円高進行もあり、実施を見送ってもおかしくはない。
基本、国債の買い入れで日銀のポートフォリオの効率が悪化(短期金利で調達、ほぼ利回りゼロの長期国債で運用)しているため、安易な利上げができなくなっていることが背景だ。仮に利上げが続けばよりバランスシートが痛むため、逆に円安が加速する恐れもある。
結局、異次元緩和を10年も続けた結果、これを解除するにしても慎重に対応せざるを得ないと考えられる。
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