PCE価格指数を受けた株の戻りで底堅い
- MRA商品市場レポート
2024年7月29日 第2767号 商品市況概況
◆昨日の商品市場(全体)の総括
「PCE価格指数を受けた株の戻りで底堅い」
【昨日の市場動向総括】
昨日の商品市場は発電燃料とその他農産品、貴金属・非鉄金属の一角が物色されたが、その他は水準を切り下げた。
注目の米PCE価格指数はほぼ市場予想通りとなり、前年比ベースの物価上昇ペースの減速が確認されたことで、米利下げへの期待が高まり長期金利が低下、株に買い戻しが入る中で、リスク選好がやや復活したことが材料となった。
現在の状況はいろいろな要素が複合しているため整理がし難いが、概ね、以下の要因が主な所だろう。恐らく商品市場の調整は株の急速な調整に因るよるものであり、これが戻れば再び高値を目指すが、景気の減速で結局再び下落、とういのがメインシナリオだろう。
・景気は成長ペースが鈍化しており、各国何らかの追加対策が必要な状況(除く日本)
・安易な追加対策が再びインフレを助長しかねないため各国中央銀行も慎重なスタンスであるが、一番慎重だったFOMCも9月の利下げ実施がほぼ確実で、11月・12月も連続利下げを想定してよいかどうか、判断がまだ付きかねること
・米大統領が「ほぼトラ」「確トラ」と思われたところが、トランプ陣営の過去のメガトン級の失言と、ネガティブキャンペーンに辟易した無党派層が、ハリス陣営に傾き、「互角の勝負」になっていること
→政策がほぼ180度異なるため、神経質にならざるを得ない
・利下げを上手くやりきることができれば年後半から回復、失敗すれば何かしらのショックが発生し、現在の想定以上に大幅な利下げ・金融緩和が必要になること(再びインフレの種を撒くことに)
・株は利下げを織り込んでかなり上昇していたため、当然の調整といえば当然の調整であること
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