米雇用統計下方修正・FOMC議事録を受けたドル安で堅調
- MRA商品市場レポート
2024年8月22日 第2785号 商品市況概況
◆昨日の商品市場(全体)の総括
「米雇用統計下方修正・FOMC議事録を受けたドル安で堅調」
【昨日の市場動向総括】
昨日の商品市場はエネルギーや発電燃料が下落、その他の商品は総じて上昇するという前日と同様の相場展開となった。
通常、雇用統計の基準見直しが市場でここまで注目されることはないのだが、1-3月期の雇用者数は▲81万8,000人の下方修正と、2009年以来の大幅な下方修正となり、これまで前提としてきた雇用情勢の水準が変わったため、特に米国が最大消費国であるエネルギーは価格水準を切り下げる流れとなった。
なお、ごく短期であれば原油はドル指数と逆相関だが、中期的にはドル指数動向と原油価格は正の相関となる。より長期に渡ってドルの価値が減価・増価していれば、その場合は逆相関となる。
現在の市場の関心事は、年初から想定されていた米景気の減速が顕在化しているがそれがソフトランディングになるか、ハードになるかであり、雇用関連統計への注目が高まっているため、通常であれば余り意識されない雇用統計の年次修正への反応が大きかった。
2009年以来の大幅な下方修正だったが正直、材料としては1日で消化された感はあり、これらを受けたFOMCでの利下げ動向が次の市場の関心事となる。
この状況だと、エネルギー価格には下落圧力が、非鉄金属などの米国が最大消費国ではないドル建て資産に関しては上昇圧力が掛かる展開が予想される。
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