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米統計改善を受けたドル高で利益確定の動き
  • MRA商品市場レポート

2024年5月24日 第2722号 商品市況概況

◆昨日の商品市場(全体)の総括


「米統計改善を受けたドル高で利益確定の動き」

【昨日の市場動向総括】

昨日の商品市場は、総じて軟調な推移となった。欧州製造業PMIの改善でドル安が進行する局面では上昇する商品が目立ったが、米国時間に発表された米PMIが想定外の改善となり、再び米金利引き下げ観測が後退したことがドル高を誘発、特定企業の株を除いて株価が下落したこともあって総じて軟調な推移となった。

昨日の米製造業PMIは50.9(市場予想49.9、前月50.0)と予想外の改善、更にサービス業PMIは54.8(51.2、51.3)と大幅な改善となった。

昨日の当レポートで「米石油製品出荷が季節性以上に回復している」ことを指摘、想定よりも米経済が堅調である可能性を指摘したが、今回のPMIはそれを示唆する形となった。

結局、コロナ後の大規模金融緩和解除が道半ばの中では、インフレの抑制はやはり難しいことを示唆している。しかし同時に価格上昇が低所得者層の消費に明確に影響を与えており、高金利政策を長期にわたって継続することのリスクも無視できない。

結果、スタグフレーションのリスクが伴うが、昨日JPモルガンのダイモンCEOが「ハードランディング」を指摘したのも、このような背景によるものだ。

なお、昨日の統計を受けてFedWatchでは9月利下げの可能性が46.5%(前日49.4%)と低下、現状維持見通しが47.3%(41.9%)に上昇した。

11月も利下げの可能性が46.7%(47.1%)と低下、現状維持見通しが35.0%(29.1%)に上昇している。


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