都合の良い米統計で総じて堅調
- MRA商品市場レポート
2024年5月27日 第2723号 商品市況概況
◆昨日の商品市場(全体)の総括
「都合の良い米統計で総じて堅調」
【昨日の市場動向総括】
昨日の商品市場は、非鉄金属や発電燃料の一角が下落したが、その他は総じて堅調な推移となった。
米国時間に発表された米ミシガン大学消費者マインド指数の改定値が、69.1(市場予想 67.7、速報 67.4)と想定を上回る改善となったことで米景気の先行き楽観が強まったことに加え、期待インフレ率見通しが3.3%(3.4%、3.5%)市場予想を下回る減速となったことで、「景気回復とディスインフレ」が意識されたこと、更にドル安も進行したことが、広く景気循環系商品価格の上昇圧力となった。
また、同時に発表された米耐久財受注も前月比+0.7%(市場予想 ▲0.8%、前月+0.8%)と改善、設備投資の先行指標であるコア資本財受注も+前月比+0.3%(+0.1%、▲0.1%)と想定以上の改善となった。
5月以降、米景気の減速を示す統計が多数発表され、サプライズ指数も低下傾向だった。これを受けて利下げ観測が強まった訳だが、昨日はこのインフレ期待が低下したため、かなり米当局にとっては都合の良い統計だったと言える。
しかし、悪化一辺倒だった米サプライズ指数はここに来て急速に改善しており、普通に考えると再びインフレ懸念が強まってもおかしくない。今月末発表のPCE価格指数の重要度が更に増したと言える。
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