弱めの米統計とやや強めの中国統計を受け堅調
- MRA商品市場レポート
2024年5月10日 第2712号 商品市況概況
◆昨日の商品市場(全体)の総括
「弱めの米統計とやや強めの中国統計を受け堅調」
【昨日の市場動向総括】
昨日の商品市場は総じて上昇した商品が目立つ形となった。新規材料に乏しい中でレンジワークを続けていた商品が今週は多かったが、昨日発表された中国貿易統計が市場予想を上回ったことや、米雇用関連統計の減速を受け、「中国は緩やかに回復、一方で米国の利下げの期待が高まり、ファイナンシャルな面で価格を押し上げる形となった。
ただ、中国の統計も緩やかな回復に止まっており、鉄鋼製品輸出状況などを見るとまだ安売りによって在庫の解消を図っている感がある。また、米国に関してもFOMCメンバーはややタカ派なトーンは維持しており、急に政策が変更される可能性は高くない。
ただ、昨日のドル安進行でチャート時に上抜けしてしまった商品は多く、当面テクニカルに上値を試しやすい地合に再び入った(金銀など)ものも多い。
一方、原油などはまだ一目均衡表の雲の下限での推移を続けており、最大消費国である米国の雇用関連統計の減速は需要の減少に繋がるため、下落する可能性がたかまっている商品が多いこともまた事実である。
市場の注目は今後の中国の重要統計(工業生産や小売売上高)と、米国の物価関連統計(CPI、PCE価格指数など)に再度移ることになる。当面はレンジワークを続けることが想定される。
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