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株調整で総じて軟調もドル安で工業金属セクター高い
  • MRA商品市場レポート

2024年4月18日 第2695号(簡易版)商品市況概況

◆昨日の商品市場(全体)の総括


「株調整で総じて軟調もドル安で工業金属セクター高い」

【昨日の市場動向総括】

昨日の商品市場はドル安進行で非鉄金属を含む工業金属やその他農産品が上昇したが、エネルギーや金、株などは広く水準を切下げる流れとなった。

これまで広く景気循環系インフレ資産が物色されてきたが、これは株価上昇によるトリクルダウン効果の影響が小さくなかった。しかし、この数日株価の下落が継続しているため、市場参加者のリスク回避のリスク資産売却の動きが強まったことが背景。

原油の急落は、株価の調整と昨晩発表の米石油統計での原油在庫増加が切っ掛けとなったと考えられる。これまでの原油価格上昇は、1.米統計の改善を受けた需要増加観測、2.供給不安の高まり、3.株価上昇やQT見直しに伴うファイナンシャルな影響、が背景にあるが3.が逆回転し始めた可能性があることが意識されたと考えられる。

株の調整を受けた長期金利の低下でドル指数は下落、こちらもロシアに対する制裁強化などで供給面が意識されていた非鉄金属は水準を切り上げる流れとなった。

なお、連日、金価格の上昇がニュースに取り上げられている。弊社も地政学的リスクの長期化を背景に金は高止まりするとみているが、足下の金価格上昇は金利よりも「その他のリスク」を意識したものと考えられるため、金価格上昇の裏に先々の有形無形のリスク発生に備える動きがある、と考えることはリスクを考える上では重要ではないか。


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