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中国統計減速・米金融緩和観測後退で調整
  • MRA商品市場レポート

2024年4月17日 第2694号 商品市況概況

◆昨日の商品市場(全体)の総括


「中国統計減速・米金融緩和観測後退で調整」

【昨日の市場動向総括】

昨日の商品市場はその他農産品や、発電燃料価格が上昇したが、その他の商品は軒並み水準を切下げる流れとなった。

Q224に入ってからの価格上昇が顕著で、その価格上昇要因の1つが中国の製造業・非製造業PMIの予想外の改善だったが、昨日発表された重要統計は明確に中国経済の苦境を示唆する内容だったこと、FRBパウエル議長が政策金利引下げのタイミングを遅らせる意向を示したことで、ドル高が進行したことが広くドル建て商品価格を押し下げる流れとなった。

市場が注目しているイランとイスラエルの対立だが、これまでの報道ではイスラエルはイランに対して報復を行う方針を明らかにしている。イスラエルは基本的に「どんな小さなことでも、やられたらやり返す」スタンスであるため、報復の可能性は極めて高い。

1.イランの重要都市を攻撃する、2.イランの核施設を攻撃する、3.イランの軍事施設を攻撃する、4.イランの協力組織(ヒズボラなど)への攻撃を強化する、などが考えられるが、1.は本格的な開戦となるため恐らく選択されない。

2.についてはイスラエルはイラクに対して攻撃の実績があるため、必ず選択肢としてあげられるが、イランの核施設は地中深くにあるため実際、攻撃は難しいし、これを行えばやはり全面戦争になる。

3.はイラン本土ヘの攻撃であり、イランがやったように十分に根回しをして攻撃を行うのならば、最も有り得そうなシナリオだ。

しかし冷静に考えると、これは現在、戦争状態にあるウクライナとロシアが行っていることと殆ど変わらない。こうなった場合、報復合戦がエスカレートする恐れもある。

結果、4.とイランに対する欧米制裁の合わせ技、で収束というのが最も有り得る選択肢ではなかろうか。


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